不動産投資分析ツール

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DSCR計算ツールの使い方

DSCR計算ツールは、物件のNOI(営業純利益)と年間返済額からDSCR(Debt Service Coverage Ratio:返済余力比率)を算出するツールです。DSCRは「家賃収入でローン返済をどれだけ余裕を持ってカバーできるか」を示す指標で、金融機関が融資審査で最も重視する数値の一つです。物件価格・家賃・空室率・運営経費・借入条件を入力するだけで、DSCRと損益分岐入居率(BER)を同時に確認できます。

DSCRとは

DSCRは「NOI ÷ ADS(年間返済額)」で計算されます。NOIは家賃収入から空室損と運営経費を差し引いた営業純利益で、ADSは年間のローン元利返済額です。DSCRが1.0であれば家賃収入と返済額がちょうど釣り合う状態を意味し、1.0を下回ると毎年自己資金からの持ち出しが発生します。逆に1.3であれば、返済額に対して3割の余裕があることを示します。

DSCRの目安と融資審査基準

一般的に、金融機関の融資審査ではDSCR 1.2〜1.3以上が一つの基準とされます。DSCRが1.0未満の物件は返済が家賃でまかなえないため、原則として融資が下りにくくなります。1.0〜1.2は返済余力が薄く、空室の発生や金利上昇によって容易に赤字へ転落するリスクがあります。1.3以上を確保できれば、ある程度の空室や経費増にも耐えられる堅実な水準といえます。

計算式の詳細

DSCR = NOI ÷ ADS
NOI = (年間家賃 × (1 − 空室率)) − 年間運営経費
ADS = 元利均等の月額返済 × 12
BER(損益分岐入居率) = (年間運営経費 + ADS) ÷ 名目年間家賃 × 100

NOIは「Net Operating Income(営業純利益)」、ADSは「Annual Debt Service(年間負債支払額)」の略です。本ツールのADSは元利均等返済を前提に計算しています。BER(Break-Even Ratio:損益分岐入居率)は、収支がトントンになる最低限の入居率で、これが低いほど空室耐性の高い物件です。

入力例とサンプル結果

条件NOI / ADSDSCR / 判定
家賃15万/借入2700万/金利2%/30年約135万 / 約120万約1.13 / 注意
家賃15万/借入2000万/金利2%/30年約135万 / 約89万約1.52 / 安全
家賃15万/借入3000万/金利3%/25年約135万 / 約171万約0.79 / 危険

よくある質問

Q1. DSCRはいくつあれば安全ですか?
A. 融資審査では1.2〜1.3以上が目安です。1.3を超えていれば空室や金利上昇にもある程度耐えられます。自己資金に余裕がない場合は1.3以上を推奨します。

Q2. DSCRとBERの違いは?
A. DSCRは「返済に対する余力の倍率」、BER(損益分岐入居率)は「収支トントンになる入居率」です。DSCRが高いほど、BERは低くなります。両方を見ることで空室耐性を多面的に評価できます。

Q3. NOIに含める経費は?
A. 管理委託費、修繕積立金、固定資産税・都市計画税、火災保険料、共用部費用等の運営費を含めます。ローン返済と減価償却は含めません。詳しくは利回り計算ツールも参照してください。

Q4. 元金均等返済の場合は?
A. 本ツールは元利均等返済を前提としています。元金均等の場合は初年度のADSが大きくDSCRは低めに出るため、より保守的な評価が必要です。

DSCR計算ツール

NOI(営業純利益)とADS(年間返済額)からDSCR(返済余力比率)を計算し、融資審査基準に照らして判定します。

入力条件

万円
%
万円
万円
%

DSCR(返済余力比率)

1.127

判定:注意

返済余力が薄く、空室や金利上昇で容易に赤字化します。

NOI(営業純利益)135万円
ADS(年間返済額)119.8万円
EGI(実効総収入)171万円
年間運営経費36万円
損益分岐入居率(BER)86.5%

DSCRの判定目安

DSCR判定意味
1.0未満危険家賃収入で返済をカバーできず持ち出し発生
1.0〜1.2注意返済余力が薄く、空室・金利上昇に弱い
1.2〜1.3標準融資審査の最低基準付近
1.3以上安全十分な返済余力。多くの金融機関の基準を満たす

キャッシュフロー・IRR・売却益を含む総合分析は投資分析ツールをご利用ください。

※ 本計算は概算です。DSCRは元利均等返済を前提とし、年間経費を0にした場合は家賃の20%で自動概算しています。融資審査基準は金融機関により異なります。

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